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籠の鳥


「姫様ーエステリーゼ様」
「おい、いらっしゃったか?」
「いえ、あちらの方にはいません」

お付きの者達がエステルを探す声が飛び交っていた。

慌てふためき走り回る侍女たちを余所に、小さな陰が広大な廊下の片隅で息を潜めている。まだ、五、六歳だろうか。幼女ともいえるも、身に付けている物から、高貴な血筋だと誰が見ても思うだろう。大きめの青い瞳。柔らかな薄い色素の髪と同じ色をしたドレスに身を包んだ、小さなお姫様がそこにいた。

ほんの好奇心からか、悪戯心だったかもしれない。それとも、唯一の願いだったかもしれない。外が見てみたい、という小さな願い。大きな空の下、あまりにも窮屈な世界から逃げ出したかったのかもしれない。だが、厳重な警戒を潜り抜けるにしても、この城は余りにも広過ぎたのだろう。小さな額に薄っすらと汗が滲んでいる。幾分、疲れを見せて、ほう、とため息を吐くとその場に座り込んでしまいそうになる。でも、ここで諦めるなんてと小さな闘志を奮い立たせていた。そして、エステルを探す声が遠くになったと思った時、そっと柱の陰から、顔を覗かせていた。

うん、今なら大丈夫ですね。そう、判断した時だった。

「こんなところにいらっしゃったのですね。エステリーゼ様」

ひっ、と小声で叫ぶと、恐る恐る振り返る。聞きなれない声は、まだ若い男性のようだった。

見つかってしまった以上、怒られるのは判りきっていた。それでも、と威厳を取り戻しながら、その声の主に一瞥をくべる。そこには、騎士と呼ばれる橙色の服に身を包んだ男性が、エステルを見降ろしている。ただ、暗い色をした長い髪が顔の半分を覆っている。その険しい目元からなのか、涙目にもなりそうな恐怖を覚えた。

「ごめんなさい。皆。探していますよね?」
「お分かり頂きましたら、戻りましょう」

小さな子供にも儀礼を重んじる騎士は、恭しく跪き手を差し出す。その仕草は、洗練され、不審者ではないとエステルは直感的に判断した。諦め、そんな気分がエステルを襲うも、騎士を前にして小さなお姫様は威厳を取り戻し、無様な姿は見せられないと気丈な振りを見せた。

「わかりました」と差し出された手は随分小さい。でも、やっぱり、そこは幼い者の考えだったのだろうか。侍女達の怒る顔を思い出すと、帰りたくない。そんな時、柔らかく励ますような声がした。
顔は逆光になってよく見えなかった。騎士の背後にある大きな窓ガラスからはキラキラとした日差しが眩しく煌めいていた。眩しげに目を細めるエステルに、少しだけ笑って見せていたのかもしれない。




「何時か、姫様が、エステリーゼ様がご自分の意思でこのお城を出てゆく時が来ますから」



最後に聞いた言葉。

その後、その騎士を見かけることはなかった。何時か何処かで出会うだろうと思いながら、いつしか忘れ去っていた記憶。それが現実となった今、それが誰だったのかは、思い出そうにも思い出せないでいた。

そんな遠き日の幼い記憶。

そして、十数年の月日が流れ、あの騎士が言った事は本当だったと、知ることになった。

そんなお伽話のような出来事を思い出した切っ掛けはなんだったのか。旅を続ける中で、ふとした瞬間に思い出した。

その騎士の顔はよく思い出せない。叱られる恐怖とでもいうのか、罪悪感で震えていたエステルは余りにも幼すぎた。ただ、今にして思うのは、あの騎士は、今の私とさほど年齢が変わらないぐらいだったろうか。ただ、何となくではあるが握った手が、どこか優しくて、悪い人ではないという直感。そして、何処かで見た眼差しに、旅の仲間にそれを感じていたからだった。

多分、リタにでも言えば、一笑に伏されるのが落ちだと思った。それほどに騎士などという人物からは、程遠い人物だったからだ。

そんな思考を中断させたのは、その人物の情けない声が周囲に響いたからだった。

「リタっち〜わーごめん。ごめんなさい。だから、許して」

夕飯も済んで、片付けの準備と同時に寝屋の準備もしていた時だった。リタに何時ものごとく、むしろ、常習化しているちょっかいを掛けていた人物──レイヴンが「何すんのよ、この変態」という罵声と共に吹き飛ばされている様は、毎度のこと。

ユーリは、またかよと呆れ気味、ジュディスは、あらあらと面白そうなものを見つけたと笑みを浮かべている。カロルは、ユーリ同様に呆れながらも、レイヴンの傍に近寄っては大丈夫?と聞いている。多分、煩いと一吠えしたラピードはそ知らぬ顔で眠りの方選んだらしい。

これも、また日常の風景。

切っ掛けは、どうせ、リタのことをからかったのだろう。旅の途中出会った人は、何時の間にか、仲間と呼ばれるようになり行動を共にしている。リタは、そんなレイヴンを随分、胡散臭いと言ってはいるが、何か、分からない意識をお互いに張り巡らせているようにもエステルには見えた。いつぞや、余りにもレイヴンの言動がリタを傷つけるとまで忠告したのだったが、「世代間差の埋め合わせのお遊びよ」とウィンク付きで答えられては、もう、何も言うまいと決めていたのだが。本人同士が楽しんでいるのなら、いいのかな?とエステルは不思議な関係に少しだけ興味も覚え始めている。

「もう、おっさんなんて知らない」

真っ赤にした顔は、かなり気分を損ねている証拠。そして、足早に駆け出すように逃げてゆく小さな背が闇の向こうに消えていった。それまで眠りこんでいたであろうラピードが立ち上がるとその後ろ姿を追いかけては、同じように消えていった。

「おっさん、いい加減にしろよ」とユーリが何やら話しかけているが、当の本人はヘラヘラとしている。いや、むしろ、嬉しそうにも見えるのは、気のせい?と思うも、そうでもないと言いきれない。

そんな騒ぎを他所に、遠い記憶の中の騎士と目の前で遥かに年下であるユーリに叱られているのかわからないが、今日ばかりはとユーリから説教を食らっている人物を重ね合わせていた。どう考えても、違う筈なのに何故か引っ掛かる。

「エステル、どうしたの?」
「えっ?はい?」

ジュディスが何やら楽しみを見つけた、とばかりの笑みを浮かべてエステルの顔を覗き込んでいた。この長身の美女は、さほど年齢が変わらないというのに、随分と大人びた笑みを浮かべる。そして、人の情感を探るのも上手い。クリティア族と呼ばれる人種、特有なのだろうか?と思うも、それだけではない何か、好奇心めいた瞳がエステルを見つめていた。

随分、考え込んでいたのか。

ジュディスが傍にいたことすら気が付かないでいた。ただ、ジュティスが興味を覚えるのも仕方ないだろう。こんな場面で、通常、エルテルといえば、騒動を納めようと必死になるのだったのだから。それが、何やら騒ぎなど気にしていないというよりも眼中にない様子にジュディスでなくとも気が付きそうなものだった。

「いえ、何でもない、です」

手を振りながら笑って見せたが、上手く作り笑いが出来ているのか、若干の不安をエステルは隠しきれなかった。


煌めく星が瞬くと何本かの光の筋が夜空に消えた。


野営の中、薪がパチパチと乾いた音を出しながら周囲と寝ずの番をしている男──レイヴンの横顔を照らし出している。エステルは、先程から考えていることが眠りに着かせてくれないまま、そっと少し離れた場所にいるレイヴンの横顔を見つめていた。

何を見つめているのか、何を映し出しているのか分からない。時折、レイヴンがこんな眼をしていると気がついたのはいつの頃だったろうか。何故か、見る者の方が息苦しさを覚えるような。その眼に映るものは、今、この場所にはなく、深い哀しみを湛えた深層。それは、きっと想像することすら、許されない。そんな思いすら見る者に抱かせてしまう、そんな闇。

居た堪れなくなってはレイヴンに気づかれないように寝返りをうとうとするも、本来、見て見ぬ振りなどという事が苦手なエステルには、そんな小細工めいたことも出来ない。それなら、と毛布を肩に掛けて起き上がる。

「あら、嬢ちゃん。眠れないの?それとも、添い寝して欲しい?」

気配には敏く、エステルが声を掛ける前に、その声がしていた。相変わらずのセクハラもどきなのだが、この人が本気で言っていない事は何となくわかる。何だろう、この違和感と、エステルはざわつく心を押さえられないで居た。

「いえ。あの、さっきどうしたのですか?」
「え?」
「リタが大騒ぎしてたことです」
「ああ、何時もの事。リタっちったら、つれないのよお」

ふふふとエステルが可笑しそうに笑うと、ふっと釣られて笑う顔は、そう悪い人じゃないと、思う。

「本当にレイヴンはリタの事、好きなんですね」

そういった瞬間、ぶほっと何やら咽ぶ声がした。大丈夫ですか?と大慌てで背中をさする。

「……嬢ちゃん、突飛なこというねえ」
「そうですか?だって、レイヴンはいつもリタの事よく見ています」
「そんなことないわよ」
「だって、いつもリタのこと娘みたいに見ていません?」
「ああ、そういうこと、ね。そういう……」

何か悪い事をいったのかな?と疑問符を浮かべているエステルにこりゃ敵わないわと、降参して見せる仕草。

「でも、好きですよね?」

「ああ、好きだよ。そうだね、皆、好きだよ」と、炎を見つめながら呟くように見せた横顔は、何か少しだけ悲しくも見えた。




「あの、私、昔にレイヴンと出会っていませんか?」

他愛もない会話が一頻り終わりを告げた頃だろうか。他の皆の寝息が深くなりつつある時間だった。エステルは、ふと最近湧きあがっている疑問をレイヴンに告げていた。

「唐突に何よ。俺様が、どこで?」
「いえ。何だか、ずっと昔、会ったような記憶があるんです」
「それは無いわよ。お姫様と出会うような場所に入れる人間じゃないもの」
「それもそうですね」
「嬢ちゃん、たまに顔に似合わない、意外にきつい事いうわよね」
「はい?」

にこにこと笑みを浮かべるエステルだったが、この天然無垢なお姫様には、言葉通りには通じないのだろう。やれやれと思う仕草をしながらも、レイヴンも長い夜の話し相手としては興味を覚えたのだろう。

「どこで出会ったの?」と。

「もう随分昔のお話なんですが……」と、語り始めたエステルが話し終えた時、レイヴンは、そんな事あったの、と人ごとのような表情を浮かべていた。

「もし、その騎士が俺だったとしても、まあ、そんな訳もないけど。多分……可哀想にみえたんだろうね」
「可哀想ですか?」
「うん。まあね。俺らから見れば、嬢ちゃんは雲上人。何を望んでも手に入るような世界の人だもの」

「それがね」とレイヴンは続けた。

「外に出たいなんて、俺らから見れば、極々普通の生活の中、ありふれたもんじゃない。自分の意思で外に出る。旅に出るなんて誰でも出来る事が唯一の望みだったなんてね。凡人には想像も出来ないよ」
「そうですね。何時も、窓の外にどんな世界があるのか、想像だけじゃない世界を見てみたいと思っていました」

エステルは、まだ、何も知らない小さな「私」を思い出していた。

何度も頼んでも、絶対に外に出ることは許されなかった。同年代の友達といえる存在もなく、周囲には何時も大人たち。そして、何をするにしても視線を感じていた。一見、自由というのには、あまりにも自由のない世界。それが定めもった血筋だからと言われても、今のエステルなら簡単には納得しないだろう。

「少し、物の見方、変わったんじゃない?」

少しだけニタリとした笑顔を浮かべて、レイヴンは何時でも戦闘態勢に入れるかのようにして眠る青年、ユーリを見ていた。それがなにを意味しているのか、理解出来ない程、幼いエステルでもなかったが、どうにも顔に出てしまうらしい。

多分、炎で顔の色が赤くなっているなんて分からないだろう、そう密かに願う。

「そ、そんなことあり……」
「って、言いきれないとこあるでしょ」
「……」

沈黙が、答えだったのかもしれないが、ほんと、若いもんはいいねえ、と声がするも、ドキドキとしているエステルには聞こえていない。この旅で出会った青年もまた騎士の一人だった、というのは過去形のこと。ただ、出会いとしては、あまり良くない状況ではあったが。そして、一緒に旅をする内に、仲間というだけではない感情も湧き上がっている。誰にも気がつかれてないと思っていたのに。それなのに、この人は気が付いている。ただ、今は恋と呼ぶには、余りにも淡い感情。そう思うと、幼い頃の記憶よりも、今この前にある感情から逃げ出したい。

「もう!レイヴンも意地悪です。私、寝ます。おやすみなさい」




──レイブンもって、その「も」は誰のこといってんだか。

耳まで真っ赤にしたお姫様の背中を見送ると、レイヴンは一人、やや弱くなりかけた炎に新たな薪を放り込んだ。

炎と共に乾いた木切れから火花が立ちあがっては、炎は、その寝ずの番をしている男の顔を照らし出している。その眼に照らし出されている炎がどこからともなく吹く風に高く舞い上がった。

──まさか、嬢ちゃんが、覚えていたとわ、ねえ。

本人自身ですら、忘れていたといえば嘘ではなかった。しかし、生来の勘の良さとでもいうのか、伊達に尊き血筋のお姫様でもないのだと内心、冷や汗が流れたのかもしれない。

遠き日のことを思い出していた。

あれは、偶然だった。

滅多に執務室からは出ないシュヴァーンとしてのレイヴンが珍しく、城の奥深く、皇族らが居住する近くまでやってきてた時だった。何やら騒がしくざわめきが城の一部を支配していた。

果ては誘拐か、と大騒ぎする家臣たちは、血相をかえて右往左往するだけ。物騒な物言いに、シュヴァーンは、まさかと不穏な空気を一笑に伏すしかない。この城の警護はそれ相応に強固なものだった。鼠一匹が、入り込まれる隙があったとしたら、それは、それで大問題にもなろうだろう。案の定、侍女の一人を捕まえて詳細を聞けば、彼女自身が逃げ出した様子があると。小さなお姫様の反乱とでもいうのか、かくれんぼのつもりなのかと、詳細を知ればやや呆れ気味。

そんな風に考えていたとき、ふと、廊下の片隅で身を潜めている小さな子供がいた。場違いなまでに、小さな女の子の存在はこの場所で浮いていた。

ああ、彼女がエステリーゼ様か。

柔らかそうな髪が肩まで伸びている。淡い桜色のドレスに身を包んでいる姿は、凛とした顔立ち。生まれながらの高貴さは、隠しようがないのだろう。
終ぞ、その姿を見たことはなかった筈だが、この城であんな小さな女の子といえば、彼女しかいない。
何をしているのだろうと、興味を覚えた。一見すれば、何不自由なく蝶よ花よと育てられ、この世のものすべてを望めば、大抵のものは手にできる事が出来るだけの力を持っている、少女。

自分とは到底違う世界の存在でありながらも、今、自分の前にいる少女は、なんらその辺にいる子供と変わらないではないか。

キョロキョロと周囲を伺う様子に、何故か笑みがこぼれる。ただ、そっちに行けば、重臣たちに見つかるだろうというその時、シュヴァーンは、声を掛けていた。




「お城の外を見てみたいのです。みんな、誰も許してくれないのです。どうして、です?」

そこは幼いながらにも持って生まれた資質のなせる業なのだろうか、大きな瞳に浮かぶのは、凛とした気品。そして、怖がらせないようにと恭しく差し出した手を握る手は思いのほか小さかった。ただ、その挙動の一つ、一つは幼くもありながら皇女というべき佇まいを見せる。

「それは、エステリーゼ様に何かあった時、このお城を、民を守るべき者がいなくなるからです」

何かいい訳のように喋る小さなお姫様。涙を見せまいとする姿に、哀れみにも近い感情が湧き上がる。ただ、そう告げた瞬間、エステルはごしごしと目を擦って、レイヴンを見上げた顔に、涙の跡は消えていた。何かを諦めたのか、わからないが、何の迷いもない小さな意思を浮かべている。

──そういや、あんな頃から嬢ちゃんは、嬢ちゃんだったねえ。

庇護されるだけの存在かと思えば、どうして。時には、思いがけないほどに強い意志すら持ち合わせている。そんな嬢ちゃんが、と思うと同時に、それだけ、自分が年を喰ったという現実を突きつけられているようで、少しばかりがっくりと肩を落とした。

──そら、年も喰うはず、か。

ちらりと見た青年──ユーリとさして変わらなかった頃だったろうか。それとも、もう少し若かった頃だろうか。少しだけ、その若さが羨ましくも思える。青年と、半分冗談のように言うも、時折見せる激情は、まだ少年のようにも見える。そうかと思えば、歳の割には落ち着き払った判断を下しては、自らの手が汚れてしまう事すら否まない。

それら、全てが、既に遠い過去となった、今。

迷いもなくただ純粋に守るべき存在を探していた頃。何を失い、得たのか、分からない。いや、結局、何も得ていない。失い続けているだけ。

ああ、随分、青臭い思い出を起こしてくれるんじゃないの、と苦笑いが浮かんだ。

両手を頭にしては、ごろんと寝転がった。

星が瞬き、その光の筋が幾つか流れた。遠いその光の向こう側に何が存在しているかは分からない。深く長い闇は、どこまでも続いているようにも思えたが、この若い奴らが何かを変えてくれるかもしれないという期待がそこには微かながらに一筋の光となっているようにも思える。


そして、小さなお姫様が浮かんだ。

大空に羽ばたきたいと願っていたエステル。その鍵を開けたのは、間接的ながらにも、この自分自身だということに微かな運命めいた皮肉すら覚えた。

そして、飛び立った鳥は、今、更に大きく、この空に羽ばたこうとしている。その手伝いが出来るなら、それはそんなに悪くないことだろうと考えると、少しだけ、微笑んで見せた。

俺らしくもない。

ただ、その時には、自分はレイヴンとしてではなく、シュヴァーンとして、この仲間を裏切る。いや、端から裏切りなど存在はしていない。それがシュヴァーンとしての任務。その覚悟は付けていた。

そして、もう一人、浮かぶ顔がある。そんな想いに揺らぎを与える少女。レイヴンの傍で丸くなって猫のように眠り、幼い顔をしている。

彼女なら許してくれるかな?こんなにもいい加減でどうしようもない俺なのに。

いや、それは永遠に叶う筈のない願い。許される筈もなく、シュヴァーンとして、彼女の前から消えてしまえばいい。

レイヴンとシュヴァーンの相反する思惑が蠢いた夜かもしれない。

きぃと鳴く鳥が夜明けを告げていたらしい。
少しずつ明けてゆく夜にそう悪いことも続かないとレイヴンは願わくはいられずにいた。

羽ばたきたいと大空を見つめていた籠の鳥は、いったい誰だったのだろうか。

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